滋賀といえば、琵琶湖があってのどかなイメージですが
ひこにゃんで有名な彦根市に、エレベーターを研究するための建物があるんです。
それが滋賀で一番高い建物なんだとか。
その名も「エレベータ研究塔」
出典:https://www.fujitec.co.jp/corporate/domestic_bases/big_wing
今日はこちらを調査してみたいと思います!
エレベータ研究塔って何?
エレベーター研究塔、またはエレベーター試験塔とは
エレベーターの製造をしている会社が、
エレベーター技術の発展と安全性の向上を目指すための専用施設です。
エレベーターは私たちの日常生活でとても重要な役割を果たしていて、
特に高層ビルや大型施設では欠かせない移動手段です。
しかし、高速化や効率化が進む中で、その安全性や快適性を保つための研究は不可欠。
エレベーター研究塔は、このような研究を行うために特別に設計されているんですね!
滋賀にあるこちらの研究塔は、フジテックという会社のものになります。
フジテック株式会社(Fujitec)は、日本のエレベーターやエスカレーターなどの昇降機の製造、販売、および保守を行う大手企業です。
1948年に創業され、以来、国内外で多くの実績を持つグローバル企業として成長してきました。
フジテックは、特にエレベーター技術において優れたイノベーションを持ち、業界の中で存在感を発揮しているんですよ!
高さは170メートル!一般人は中に入れない
塔やタワーといえば、東京タワーや通天閣のように観光名所のイメージですが
こちらのエレベータ研究塔は、田んぼの真ん中にポツンと立っていて
とても観光名所とは言えない様子。
それもそのはず、エレベーターの研究をするためだけの施設なので、
一般公開はされていないのです。
近隣のタワーで言えば、京都タワーは131メートル。
通天閣は100メートル。
神戸のポートタワーは108メートル。
そしてこのエレベータ研究塔は170メートル!
他より断然高いのに、一般公開されていないために中に入れないなんて、
なんだかもったいない気がしますね。
きっと最上階はいい眺めなんだろうなー。
中はどうなってるの?
とても高い塔の形状をしているエレベーター研究塔。
その理由は、実際の高層ビルで使用されるエレベーターに近い条件でテストを行うためです。
塔の内部には、複数のエレベーターがあります。
なんとその数13台!
異なる種類のエレベーターを同時にテストするため、このようなたくさんのエレベーターが必要なんですね。
どんな研究をしてるの?
333メートルの東京タワーの、
3倍の高さである1,000メートルをわずか1分で駆け上がるための
研究をしているのがこの研究塔で、
そのために、170メートルの高さが必要不可欠だったそうです。
分速1,000メートルってすごくないですか?!
それも、ただスピードが速ければいいというものではなく、
いかに快適に上がることができるかを研究されているというのです。
キャッチコピーは『エレベーターの床に立てた10円玉が倒れない』。
速さ、乗り心地、荷重の耐力を日々研究しているそうです。
また、たくさんあるエレベーターには、
非常に高い速度で動作するエレベーターや、貨物用エレベーター、特殊な環境で使用されるエレベーターなどさまざまな種類があり、
色々な状況をシミュレーションすることができるんです。
さすが日本のトップメーカー、すごいですよね。
東海道新幹線の車窓から見える!
京都~米原間の新幹線の車窓から、この研究塔が見えます。
米原駅から2キロだそうなので、米原駅付近を新幹線で通過するときには
ぜひ車窓から研究塔を探してみてくださいね!
住所:滋賀県彦根市宮田町591の1
ちなみに:他のエレベータ研究塔紹介
世界にはいくつかの有名なエレベーター研究塔があります。
日本には、三菱電機や日立製作所などの大手エレベーターメーカーが所有する研究塔があります。
例えば、三菱電機の愛知県稲沢市にある「SOLAÉ(ソラエ)」という名前の研究塔は、
高さが173メートルあり、さまざまな最新技術の開発に使用されています。
出典:https://www.mitsubishielectric.co.jp/elevator/info/inazawa/index.html
日立製作所も茨城県に高さ213メートルの研究塔「G1TOWER」を所有しており、
高速エレベーターの実験や、環境に配慮した技術の開発を行っています。
出典:https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2010/01/0128a.html
まとめ
エレベーター技術は今後さらに進化すると考えられています。
都市化が進み、ますます高層ビルが増える中で、より高速かつ効率的なエレベーターが求められるでしょう。
また、環境負荷を低減するための省エネルギー技術や、AIを活用した自動運転システムなど、エレベーター技術の革新が期待されています。
エレベーター研究塔は、その未来に向けた技術の開発拠点として、これからも重要な役割を果たすでしょう。
エレベーター研究塔は私たちの未来の移動手段をより安全で快適なものにするための重要な施設です。
その研究成果は、私たちが普段意識せずに利用しているエレベーターの背後にある高度な技術の支えとなっているのですね!
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